年末企画 『本郷柚巴スペシャル』
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- カテゴリ:
- AKB・坂道シリーズ
- 特別企画
男たちの名はマジメ氏とナマケ氏。
同じ会社に勤めるサラリーマンだった。
マジメ氏はその名前の通り生真面目な男で、この日も夜遅くまで残業をし社宅へ帰る途中ちょっと駅前の居酒屋に立ち寄った。
体は綿のように疲れていた。
一方、ナマケ氏は退社時刻を待ちかねるようにして会社を出て、そのまま麻雀屋へ足を向けた。
それがナマケ氏の日課だった。
昨夜も一昨夜も十二時過ぎまで雀卓を囲んだ。
「たまには少し早めにきりあげようぜ」
「ああ、そうしよう」
十時過ぎに麻雀屋を出て、駅前の居酒屋に立ち寄った。
そこでマジメ氏に出会った。
「ぽつぽつ帰ろうか」
「ああ、オレも少し疲れた」
「麻雀も結構疲れるものらしいな」
「うん。仕事より疲れるぜ」
店を出て大通りの角にさしかかったとき、折あしく二匹のビールスとめぐりあったのだった。